スペイン北部にある、バスク地方。ピレネー山脈と太平洋のビスケー湾に挟まれた、人口220万人ほどのバスク自治州のある地域です。
美しい山々と海岸線に囲まれた豊かな農業・漁業の地であり、美食の宝庫。この土地には昔から「バスク人」と呼ばれる系統不明の民族が暮らしています。バスクは世界の旅人が憧れる観光地であると同時に、バスク人によって守られてきた小さな国なのです。
私たちはそんなバスクの名前を、社名にいただいています。
当社バスクは福岡を拠点に全国でマーケティング支援を行う企業です。2000年の創業から現在まで、この福岡から外へ、外から福岡へとビジネスを広げる企業様のプロモーションをお手伝いしてきました。
25年ほどの事業活動のなかで、いうまでもなく時代は移り変わりました。印刷とIT、マスメディアとSNSが混ざり、今度はメタバース活用と言い出した。だからといって紙の書籍やリアルイベントのニーズもなくなりません。消費者の嗜好は限りなく細分化し、不安定になり、伝え方も売り方も難しくなる一方です。
そんな激動の時代にビジネスで生き残るためには、何が必要なのか? 私はAI活用も、DXも、ビジネスモデルを変えることよりも大切なものがあると考えています。
それは企業にとって変えることのできない「頑固な何か」です。
私はいつしか、当社に相談にいらっしゃるお客様と一緒にその「頑固さ」を探すようになりました。それこそが複雑化する時代で「交流」を生むマーケティング戦略の構想のキーポイントだと気づいたからです。プロモーション手法は何を使うか。リアルなのかデジタルなのか。顧客はtoBかtoCか。それはすべて企業が持つ原点から導き出されます。
お手本は、自分たちの小さな土地を守り続け、世界に名だたる観光地に育てたバスク人たちです。頑固だからいい。大げさな変化をうたうのではなく、実感をともなった「半歩先」をしっかり踏んでいけばいいと、私たちは考えています。
ビジネスの世界では「半歩先」リードしただけで、十分勝てるのですから。
代表取締役 渡邉 信一郎